11月30日、「自然エネルギー白書をひもとく会」が開催されました。主催は特定非営利活動法人自然エネルギー千葉の会、会場はトレジャーリバーブックカフェ。
講師は、自然エネルギー白書の編集責任者で、NPOえねちば顧問の松原弘直さんです。松原さんは、プロジェクターで資料を照射しながら説明。最新情報をふまえて、自然エネルギーの現在の状況を解説します。
2012年からスタートした固定買取制度により、大規模水力以外の自然エネルギーによる発電量は、2013年度の時点で国内全体の約5%に達したこと、この勢いは止まらず、2014年8月末現在で約7200万kWが設備認定されていることを指摘。
九州電力および東北電力管内では、設備認定ベースで全発電設備の7割を超え、九州電力では導入量も全発電設備の2割を超えており、これが各電力会社の「接続保留」へと繋がったことが明らかにされました。
こうした状況をふまえ、経産省の審議会である総合資源エネルギー調査会の新エネルギー小委員会に系統ワーキンググループが設置されることとなりましたが、自然エネルギーをベースとした系統運用=送電網の整備が求められています。
この他、先行するヨーロッパの事例、各発電種別ごとの導入状況と課題、熱利用の重要性などが提起されました。
参加者からは、「自然エネルギー100%社会は本当に可能なのか」「水素エネルギーに対する評価は」「海洋エネルギー利用は進んでいるんか」「金融機関の再エネへの理解が進まないと事業が広がらない」などの質問、意見が出ました。
活発な議論で、大いに盛り上がったひもとく会。課題も多いが、自然エネルギーが着実に広がっていることを実感させるワークショップでした。スタッフの皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。(森田)
※この事業はパルシステム千葉NPO助成基金の助成を受けて実施されました。